=敦煌奮闘記= 〜32日目〜
         敦煌市内での活動

 帰途、火車にて・・・
つまんない内容ばかり続くかも知れませんが、最終回までもう一息、 頑張ります!
今日は窓越しの風景を綴っていましたら、長く長くなってしまいました・・

9月9日、再び火車の中。

到着する大きな駅々で、それぞれ記念写真を撮りながら、40時間列車の 旅を、のんびりと満喫しています。

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一眠りしていてふと気が付くと、嘉峪関に着いたようなのですが、あまりに も眠いのと、真っ暗だった事もあり、そのまま寝続けてしまいました。
で、起きたのが11時、あたふたして食事を終わらせ、落ち着いてから窓 から外を眺めていると、そこに広がるのは、へんてこな地形に広がる牧場 風景や田園風景で、草原と生活する人たちの縮図が見られました。
昔、河だったのでしょう、切り立った崖のような所にいくつもの田畑があり、 へんてこな屋根で出来た家々があります。片方だけに傾斜がある屋根、 出身地である爺ぃに訊くと、この辺りの家は全部この形で、昔からの名残 だと言う事です。新築しても同じ形状の家も結構有って、土地毎の習慣 の違いを感じさせられます。

山肌にあるいくつもの洞穴は、昔この辺りの人が住んでいた住居跡。
今でも使っている人も居て、偶然近くを通る時に見えましたが、穴の中に はドアも壁もあって、倉庫か部屋か何かに使っているご家庭も有りました。 その横にはさっき説明した形の新居が建っていて、新旧を上手く使い分け ている、ご立派なご家庭(?)の様です。

この辺りのラバは、新疆のラバとは違って、新疆ラバが茶色系なのに対し、 つやつやの真っ黒毛並み。
爺ぃが教えてくれるまで、違って居る事には気が付いていましたが、それが この土地の特色だって事には気付いていませんでした。
偶然種類が違うのかなと言う位にしか・・・

感心して見たり写真を撮っているウチに、T54次は蘭州に到着しました。 降りてみると綺麗に改装された駅で、「蘭州」の簡体字が毛筆字のロゴに なっていて、そこに電光掲示板もあって・・と、96年に見た物とは大違い。 駅は綺麗になっても、人の扱い方は同じなので、降りたホームは、もう既に 少々粘粘(ねばねば)していましたけど・・・(^^;

この辺りに来ると、土や砂の山も坊主頭に毛が生えたような感じで緑が 芽吹いていて、横縞模様になった山が沢山見かけられます。
こうなってくると、もうゴビ灘での生活が、全部思い出になってしまうんだと 感じるようになりました。

蘭州に着く前に変なモノ(事?)を見ました。
車内で乗客の荷物を、抜き打ちチェックするんですよ。
中国広しと言えど、コレをするのは烏魯木齊鉄道局管轄のこの列車くらい だそうです。
大きな荷物を見つけると、「これ誰の!?」と、女性にはらしからぬ大声で、 持ち主を確認、なかなか降ろさない場合は、土足でベッドに登って引きずり 降ろし、ハカリで量ります。

乗客の中には慣れているのか、訊かれても答えない人も居ました。この 場合は勝手に降ろすわけにも行かないのか、その荷物は難を逃れました。 (??変なの)
上海に着いた時、我々は持ち主の確認ができましたが、乗務員も係わる 事もなく、その人は荷物を持って降りて行かれました。でも、きっと改札で 引っ掛かっているんでしょうね。我々が出るときも、大型荷物の乗客は、殆 ど全員捕まっていましたから。
量るのは良いけど、土足でベッドに上がるのにはびっくり。 車内には「公共道徳規範、新疆旅游発展!とスローガンが掲げられて いるんですけど・・・
(公共道徳規範、新疆旅游発展!:公衆道徳の模範で新疆旅行の発展を!)

話は続きに戻って、切符を持っていない人へのアナウンスも面白かったです。
「急いで切符を買っていない人、6号車で販売しているのでスグに来てください。 過ぎてから発覚した場合は罰金が課せられます。」と言い、この後の内容が 何かヘンで、中文で書くと「非常聡明的朋友(們),請ni注意安全」 ・・・「とても賢い皆様、ぜひ安全にお気を付け下さい」
深く考えると脅迫めいている気がするのは当方だけ〜?

速度が遅い列車の旅、そんなに疲れる気もしなく、窓のへんてこな地形を 眺めながら、「天水」も過ぎた頃に日が暮れて、鄭州に着く頃は、もうみんな 床に就いていました。
我々3人だけが話込んで居る中、辺りからは大いびきの大合唱・・・(^^; 中国の人って、どこでもすんなり寝られるようで羨ましい限りっす。
1時を廻った頃、今日は我々も就寝する事にしました。
列車の旅の2夜目、特に変わったこともなく、とても和やかに過ごしています。

列車は定刻通り各駅を通過し、我々が寝静まった後も、上海に向けて、 ひたすら走り続けるのでした。

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<続く・・・>
























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