=敦煌奮闘記= 〜23日目〜
      敦煌市内での活動(哈密編-2)

 哈密紀行2〜伊吾県
8月31日。
雲が少しあるけどスカッと晴れた朝。気温は最近の 下がり気味な情況では、少し夏に戻ったような感じ。 秋老虎の再来です。(秋老虎(秋の虎):秋になった のに、夏の気温に逆戻りした日の事を言う)

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今日は、迎えにも来て呉れたウオンバット書記の案 内で、哈密から80km離れた「白石頭度假村(白 石塊休暇村)」、更に100km離れた「伊吾県」 へ連れてって貰いました。(義烏と音が同じに聞こ えて・・・)

9時半出発予定なので、8時半に起きて食事。
最近宿泊するホテル、朝食付きってのが無かった ので、久々の朝食付きに感激、内容は「だいたい・・」 でしたが気分は良いもんです。
で、もう一つ気分が良い事があって、ここの出租車 (タクシー)は、朝の仕事始めや客待ちの間、上海 みたいに車内で寝ているのではなく、なんと、なん と!な〜ぁんと!!車を磨いているんです!
夜、気になって注意していると、郊外帰りらしい新 しい砂まみれの車は別として、殆どが夜のネオンに 照らされてキラキラしています。これはしょっちゅ う磨いている証拠ですね。
「清潔哈密」のスローガンが、町のあちこちに有る のも印象的。

話を元に戻しましう。昨日の雪鉄龍(シトロエン) が狭かったと言うことで、今日はサンタナ2000で来 て呉れました。車、別に何でも良いのですが・・・で、 今回は時間通り。
郊外へ向かう間の街並みは、ゴミも落ちていない綺 麗な感じ。
若干高めの標高と晴天のためか、木々の緑や街の看 板、維吾爾語の派手めな看板やラバの毛並みが、透 明度を増して見えるので、ゴビ灘を走って到着した 街とは思えないくらい、見る物のコントラストが、 すっきりはっきりしている、「原色鮮明」な、どこ かのビデオテープのCMコピーみたいな原色鮮明風 景画像が、目の前に現れて来ます。

市内を離れて郊外へ向かう国道は、小さいながらも アスファルトがしっかり敷かれていて、140km 走行でも車は安定します。
ただサンタナは、方向盤の遊びが少なく、路面の起 伏で暴れて仕舞い、少し道が良くないと真っ直ぐ走 りにくい感じでした。

快適に飛ばす国道から見える景色は、遠くに雪を被 った天山山脈を仰ぎ、辺りが砂だらけのものから、 次第に緑が増え始め、目前に真っ白く雪を湛えた天 山山脈が、かなり大きく近づいてきました。
そうしているウチに、白頭石度假村に到着。馬に乗 って草原地帯を散歩。
まだまだ遠くに見えている天山山脈に、四方を包み 込まれて居るという感じの景色が、空のすじ雲を交 えて綺麗なハーモニーを描いていました。

更に進むとスグ、「鳴沙山」(!?)が有りました。 中国の「鳴沙山」は、「四大鳴沙山」と称されるら しく、全国に四カ所有るそうです。

更に80km位進むと、最後の目的地「伊吾」と言 う小さな街に入りました。雪山を近くに臨む素敵な 街で、「リトルスイス」って感じがします。
小さな小さな、本当に一塊りの街なのですが、なん とも言えない纏まりが感じられ、道路施工、レスト ラン、ホテル、病院、クリーニング屋、道の街灯・・・ など、目に入って来るものから、最近まで住んでい た敦煌が、汚い街に思えてしまうくらい整然として 居ました。
細かい観点ですが、河にある水量調整のゲートも、 中国で有りがちな錆び錆びの金属剥き出しではなく 、綺麗な化粧煉瓦などがあしらわれた古風な部屋に 納められており、歩道の欄干はヨーロッパ風な石造 りと、他の中国では殆ど気に掛けない様な所に気が 配られていて、逆に不思議ささえ感じました。
アスファルトの色が日本のような濃い感じで、一瞬 、日本の道路仕上げを連想し、自分のいる場所を錯 覚してしまう程でした。

中国の田舎町、侮る無かれ・・・

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ここには、国民党がらみの戦死者慰霊墓地があり、 烈士記念塔と共に静かに整然と奉られておりました。
傍らの庭みたいな所では、鼻の噛ませものも何も無 い、そのままの格好の駱駝が草を食べていました。 カメラを向けると、食べるのを一休みし、こっちを 向いてハスに構えてポーズを取ってくれました。
しかし可愛いですね、駱駝の目って。

元々のシルクロードの通過点は、哈密ではなくこの 「伊吾」だったと言う事で、言われてみると、緑も 水も豊かで、近くの湖は「塩湖」でした(塩は昔は 貴重品)。
しっかりと「雄関」と言う関もあって、その名残を 示していました。

標高のせいか、急に車のエンジンが掛からなくなり 焦りましたが、当方、「ここでエンコ(塩湖の後だ ったので・・)したら洒落にならへんでぇ〜」と、1 人オヤジギャグかまして居ましたが、無事掛かって 一安心。標高が高いので、「上海大衆製(上海フォ ルクスワーゲン)」の電子制御が上手く働いて呉れ なかったようで、プラグがかぶり気味でした。ゼロ 標高でしか品質管理されていないんでしょうね。 (電子制御の空気希釈時のカバープログラムが足り てない?)

帰りは国道を反れて、山手に入り込みました。頂上 に近づくに連れ、夏ですが残雪に遭遇出来ました。 ほんの少し、40kmの速度で15分ほど走っだけ で頂上に到着したと言う事は、国道から旧道に反れ る前で、相当な標高だったようですね。頂上は標高 2,880mでした。
頂上から見下ろす哈密鳴沙山周辺の広大なパノラマ 光景は、砂漠とは縁のない草原の中に、何故か現れ た砂山がかなり異様で、自然の成せる技を、ただた だ感心するだけでした。

余談ですが、S字が続く砂利道だったので、車にノ ンスリ(ノンスリップ・デファレンシャル・ギア) が付いていたら面白いのにと思ったり、このままで もスベるよな・・・と考えたり。
でも、サスペンションのへたった(新しいのに)車 なので、そんなコトしたらみんな大騒ぎでしょうね。 しかも借り物の車だったし。(^^;ゞ

観光興業が上手く行き、飛行場が再営業されれば、 オアシスの楽園ってな感じで、ツアー客を呼べる様 な気がします。下手な片田舎より食事も美味しいし、 空気も街も綺麗で、広大な大自然満喫!(やっぱ、 このままの方が良いですね)

中国で有名なメロン、元祖哈密瓜の由来の町「哈密」、 思いがけない観光要素があり、ここの大自然を満喫 出来た当方はとてもラッキーでした。

でも、ボク達ってこんな風に遊んでても良いの??(~_~;;ゞ

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<続く・・・>




















ページが重たくなり過ぎるので、残りの写真は故事24へ続く


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