=敦煌奮闘記= 
莫高窟での13日間 〜2日目〜

 莫高窟活動準備
8月10日。少し曇っています。
朝起きてホテル隣にある、昨日夜食を摂った莫高餐庁にて軽く朝食。8時なのに外 はまだ薄暗い。

午前中、昨夜出迎えて呉れたマネージャーと打ち合わせ。その後、敦煌市内へ 補助材料の買い出しに出掛ける事に成りました。
仕上げ用ラッカーは危険物なので、飛行機荷物や火車托運にする事は禁止され ているので、上海から持って来る訳には行かず、現地で良質の木工用クリアラ ッカーを調達する事が目的。

中国のどこにでもある装修用品店(リホーム用品)を、タクシーの司机(運チ ャン)に確認。辿り着いた問屋街に目的のものが有りましたのでひと安心。 案外すんなり事が運んで気持ち悪い気もしたり・・・。
あとは明日到着予定の主要材料が、元柳園站(現敦煌駅)に来るかどうか心配 が残りますが、とりあえず小さな街「敦煌」を散策すべくウロウロする事にし ました。

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まずは噂の「英英珈琲屋」へ出掛けました。HPもご紹介!
http://www.wada-denkido.co.jp/yingying/yingying.html

場所は、商業一条街の中腹の脇道を入った所に、黄色い建て看板が見付かりま す。店の向こうに清真寺が見えますのでこれが目印。お店は極々質素な感じの 造りで、どこかの町の食堂風。
店長の英英さんが、元気でにこやかに出迎えてくれます。

迎えてくれた「英英さん」は、地元甘肅省出身の中国人女性店主。当方が幾ら 中文を喋ろうと、彼女は日本語で返事します。爺ぃも居るので全部日本語で会 話してもつまらないでしょうから、そのままで通しました。(^^;

 「だって、日本人ですよ、あなたは。」・・・くぅ〜嬉しい言葉。 大抵は中国人扱いされるもので、結構以外でした。

 「どこで習ったの?」と聞かれて、「習って無いけどこの爺ぃさんと一緒に 居て覚えた」と答えたら、「彼、日本語は出来るの?」「出来ないのにどうや って?」等と、『越問越難理解』と、非常に不思議そうにされて仕舞いました 。(^^;)

逆に、画家爺ぃさんを見て、
 「この人は新疆人でしょう!」・・・ ・・・(^ω^;)
敦煌に来て、同じように言われたのはこれで3回目。新疆に縁のあるこの地域 では、彼と話をするとみんなそう思うでしょうね。爺ぃの言葉はチョビっと 「口語有新疆口味」なんです。いつも余所では彼は日本人扱いで、当方が 「南方口味ですね。浙江?江蘇?上海?」って言われて居ます。

敦煌市と莫高窟は25kmの距離。 用事が済んだ我々は、来る時にチャーターしてあったタクシーで莫高窟まで 戻りました。

ここにあるゴミ箱の所で掃除夫のおじさんに出会いました。
(下の写真集で登場します)


上の2枚の写真、右側部分に小屋がありますが、そこが清掃夫おじさんご夫婦 のお宅。お名前は「余先生」。小屋の前に石柱が2本見えますが、これは旅客 の進入を堰き止めた鉄格子の支柱です。






莫高窟に戻ったらもう夕方の6時、とりあえず莫高餐庁で夕食を摂る。夜7時 を過ぎたと言うのに外はまだまだ明るい。夏なのに、外の風が何とも言えず非 常に心地良い。部屋に戻ってもする事もないので、爺ぃと莫高窟回廊前を散歩 する事にした。
敦煌も含めこの地域の夏は、昼夜の寒暖の差が激しくて、夜は昼間とは打って 変わって極端に涼しく、衣服を一枚追加する必要がある程。避暑には最適な所 ですね。

ホテルを出た所には莫高窟の大駐車場がある。ここは日中、観光バスやタクシ ーなどでごった返すが、夜6時閉館後は、ものの見事に1台も居なくなる。
駐車場からあちこちの写真を撮っていると、駐車場の傍らでゴミ収集をしてい るおじさんに爺ぃが話し掛けていた。何だかんだ聞いていると、彼は莫高窟の 窟内外掃除や、回廊の柵近くで番人もしていると言う事です。
彼が指さす先は、丁度回廊の右端へ向かう途中の鉄格子で、扉前に掘っ立て小 屋があった。そこに奥さんと2人で住んでいると言う事です。
話は逸れますが、昨年のSARSの真っ直中、元会社の上司達と敦煌に来たの ですが、その時に撮った同じ場所の写真がありました。見てみますと、そこに も彼の小屋が写っていました。

彼は陝西省出身者。爺ぃは陝西訛も話せるので、彼に併せて話をしていると、 妙に親しくなってしまい、この辺りを勝手に散歩しても良いのかと訊いてみる と「良いよ良いよ。散歩して来な」との事。右端の最果ての所まで、昔の壁画 工員達の住居跡やらを眺めながら、赤く輝く砂漠の山々を写真に取ったりしな がら散歩してきました。


おまけ:
大駐車場脇の木製架橋が無くなっています。半年前まで有ったのですが、中央 部分にコンクリート製の橋を作ったので、取り壊されたと言う話しでした。
なので散歩に行く時には、下の河に降りて横切りました。この時期、河は干上 がっているので、簡単に横切る事が出来ます。
莫高窟の右側を散歩する場合は、新しい架け橋まで行くと、かなり遠回りにな るもので・・・。
これも、番人のおじさんに聞いたら「OK」と言う事だったので、即実行させ て戴きました。

現在售票処(チケットセンター)は、莫高賓館のある区域の莫高山荘正面、敦 煌陳列中心の真正面にあります。
あ、この陳列中心は珍しく無料なので、来られた方は立ち寄ってみるのも良い かと・・・・・。

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                           <続く・・・>
=2日目の写真集=







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